ついに昨日から始まりました。
東京都からのカラオケ店、飲食店に向けた営業時間の短縮要請の実施。

東京都内の飲食店は午前5時から午後10までに営業時間を短縮してチョーだい。
協力してくれたら20万円払うよというのが今回の趣旨です。

かなり厳しい時短要請

厳しい…かなり厳しい要請です。

ようやく、ようやく前年度比50%ほどまで持ち直して(いや、それでも超キビしい)来ていた中、ここでの営業時間短縮、特に午後10時以降の営業自粛はかなり辛いところです。
実際、短縮営業を始めた昨日(8月3日)は、散々な売上でした。

やはり、ほかの飲食店仲間や弊社のお客様から色々話を聞くと、素直に従うお店、協力金なんて要らないから従わないお店、従わないし協力金も申請するというお店まで(もちろん良くない事です)、様々な反応がありました。

これについては、連日テレビなどでも同情的なコメントや、飲食店のやつらなんかに「我々の血税」から20万もくれてやるなよ、自業自得だ!などのかなり厳しいご意見もあるようです。

弊社店舗は要請を受け22時閉店

【再度】短縮営業時間への変更

そんな中、弊社運営店舗の「PIZZANIA」では営業時間を22時までに短縮することに決めました。
僕らは、お客様の安全はもちろん、働いている従業員のリスクと、世間の皆様からの心情を考慮し、こうした方がいいと思うから決断しました。

どちらをとっても厳しい選択

どれを取るのが正解かというと、色々批判を浴びながらもお店の売上を守る、引いては従業員のお給料をしっかり払える、家賃を払える、仕入れ先に仕入れ代金を払えるように自粛要請には従わない。
それとも、それはもちろん(どっちを選んだとしても)コロナウィルスの感染拡大を防ぎたいわけですから、色々いいたことはあるけど従うのか、これはもうお店の経営者の判断だと思います。

月々やってくる経費の支払い、借り入れの返済、従業員のお給料などを抱えて、協力金の20万円と天秤にかけたときに、どちらを選べば生き残ることが出来るのかを必死に考えた結果だと思うのです。
前例がなく、正解が分からない中、下した決断に心無い言葉を浴びせる方がいないことを願うばかりです。

何とか売上確保を!

色々文句もあるでしょうし、言いたいことはたくさんあると思います。
ただ、現実問題として決まってしまっていることをひっくり返すことは出来ません。
届いている請求書の額を減らしてもらうことも出来ません。

営業時間の短縮は現時点では8月31日までですので、今月いっぱいは厳しい戦いではありますが、何とか工面して各種の支払いをしていかなければならないです。
そのために、必死になって生き残る方法を模索して必要があります。

一番に取り組みたいのはもちろん「売り上げを少しでも伸ばす」ことですよね?
もちろん、このご時世でそれが一番難しいのはわかっていると思います。

ただ、かなり強引に言えば幸いにも、今までの毎日の激務ではない状況で、今まで着手してこなかった、する必要がなかった新たな施策に取り組むチャンスとも言えます。

  • 緊急事態宣言中に1万回聞いたでしょうが、デリバリー、テイクアウトの拡充。
  • ZOOMなどを使ったオンラインでのお料理教室。
  • プロの料理人によるレシピ、魚のさばきかた、調理風景の動画の配信。
  • お店のスタッフが選ぶ、お料理に合うワイン、焼酎、日本酒などの通販事業(別途税務署への届け出が必要です)。
  • さきめしのような、お食事券を先払いで購入してもらうサービスや、同様のサービスのクラウドファンディング。

お店の業態や、値段設定、お客様との距離感によって様々なことが出来るかもしれません。
少しでも売上を上げるために、今はもがいてみるしかないのではないでしょうか?

費用を補助する補助金・助成金

とはいっても、こんなに売り上げ悪い中、新しいことを始める予算の余裕なんてないよという方も多いでしょう。
このサイトでは、四六時中言って回ってますが、そんな取り組みを支援する補助金・助成金が数多くあります。

【2020年度】コロナに負けるな!飲食店が活用できる補助金一覧

書類作成や申請といったものは、慣れないと途方もなく難しく感じていますが、今は本当に必要な申請書類が簡略化されており、取り組んでみると意外とできるものです。
どうしても、時間が取れない、書類が作れないという方は、弊社で申請のサポートもしていますのでお問い合わせください。

弊社店舗の取り組み

弊社店舗「PIZZANIA」では、ホームページをリニューアル、ECサイトにして注文→決済までをWEBサイト上で完結させ、テイクアウト販売を拡充しました。
サイトが育つまでは、勝手に検索から流入してくるものではないので、SNSなどでページへ誘導してきました。

ある程度の成果は出てはいますが、まだまだ満足できるものではありません。

見込み客へのアプローチ(チラシ)

そこで、PIZZANIAの店舗はマンションの一階(15階建て×3棟)なので、住んでる住人向けにチラシを作りました。
通常はテイクアウトのみの取り扱いではありますが、店舗の入るマンションの住人に限り、お部屋まで商品をデリバリーするというものです。
同じマンションですので、ポスティングは暇な時間に従業員に手伝ってもらい15分で終わりました。

チラシからQRコードでテイクアウト販売ページへ誘導、希望配達時間を指定してもらい注文、カード決済までしてもらえるので、店員はお釣りを持っていく必要がありません。
また、同じく決済が済んでいるので、お客様が望めば部屋の前に商品を置いて帰ってきます。
そして、いたずらなのか気が変わったのか、注文のお客様が現れないといった場合も、代金をとりっぱぐれることがありません。

最大のメリットは、一度頼んでくれたお客様はもちろんご近所さんなので再度の注文、もしくはお店に来店してくれたというところです。
店舗への集客導線として、例えばクーポンのようなものがあるとより来てもらいやすくなるでしょう。

有効な手段はお店によって異なる

お店の入るマンションはなかなかの高級住宅で、住んでる方もそれなりの収入の方が多いです。
ウーバーイーツなどの配送料金などを気にせず注文する方が多く、昨今の厳しい営業状況の中、外にとまる宅配ピザのバイクや、デリバリーの自転車の多くを悔しい思いで見ていました。
うちのお店でテイクアウトしてくれたら、値段だって全然安いのに、味だって同じピザでも絶対に負けないのに…
と考えていましが、極論値段よりも(もっと言うと味よりも)、本当に外に出るのが面倒なんですよね。

配送に時間と手数料がかからず、知らない人が関わらないし、ましてや味だって自信があります。
他のデリバリーサービスより、丁寧に、早く、安く、そして美味しくお届けできるのでかなりの注文数になりました。

うまくいった例を挙げましたが、この例はお店の立地、建物、業態で上手くいくかどうかは分かれると思います。
要は、その土地や住んでる見込み客の層、お店ができるサービスなど総合的に考える必要があるということです。

人が住んでる場所には隠れた、気づけなかった需要はあるものです。
それを掘り当てられれば、コロナ終息後の今後もずっと続けていける収益の柱になるでしょう。

ちなみにチラシはラクスルで500部片面カラー印刷で3~4000円でした。
今後は3パターンほど作って、3棟あるので棟ごとにパターンを分けてポスティングして、反応の良かったチラシを見極めたいと思います。

最後に

仮にコロナウィルの問題が終わっても、今後も飲食店の経営に限らず、経営者は多くのネガティブな出来事によってもたらされる厳しい状況を乗り越えていかなければならないと思います。
程度の差こそあれど、今後も必ず困難があるんです。

必死に生き残るための努力は、きっと今後に起こる辛い状況を乗り越えるための糧になります。
今やっていることは必ず経営者としての実力をつけることに繋がります。

本当に、終わりの見えない厳しい戦いですが、あきらめずに乗り越えていきましょう!